お金について、徒然と。

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不動産探しを2年やってわかった、業者には勝てない…

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本当に欲しいと思う物件は、年に1回ほどしか出てこない…

原則、賃貸派な僕ですが、妻の意向や親の補助も当てにできそうなので、気になるエリアで不動産をウォッチし続けています。

本腰を入れたのが約2年前。我が家では、妻がまず情報を仕入れ(atHOMEやSUMMOなどからの新着メール)、気になる物件を僕に転送。

僕が気に入れば問い合わせをするという流れをとっていました。

資料請求をするものの、やっぱりいいやという物件がほとんど。これは買い!という物件は、年に1回、巡り合うかどうかでした。つまり今まだ2件しかない…。

 

エリアを絞り周辺環境などをチェックしますが、僕が基準が心引かれる物件というものは、

・その物件の価格は適正価格より安いか

・値段が下がりにくいか(資産になるか)

の二点が光っているかどうかのようです。

 

過去2軒の物件を記しておきます。

一つ目は駅から徒歩5分の土地、40坪とやや大きく値ははるが北西角地。坪単価もまずまずということで、サイトから資料が欲しい旨を書いて問い合わせを入れた。しかし返答も来ず。当時はそんなものかと思い、翌日に不動産屋に電話をすると、すでに申し込みがあって商談中になっているということでした。

こちらの物件、結局業者が買って、2分割され2軒の建売住宅になりました。

 

二つ目は駅から徒歩2分の中古マンション。明らかに相場より安い物件。WEBで問い合わせを入れる。折り返しの電話にてその翌日朝の下見のアポをとる。しかし夕方に電話があり、今日下見をした方からの成約の電話がある。ショック…。

こちらは一応翌日朝に下見を行う。かなり汚く使用されており、クロスの貼り換えの必要はあるものの、物件としては買いだなぁという印象でした。

不動産では業者にはほぼ勝てないという真実

こののち後日、不動産屋と話しをしていてわかったことは、2軒目の物件は業者が買っていったということ。最初は電話口で買うといってきたという。これでははっきりいって勝てません。つまり業者は数字や図面だけで判断できるということ。実際住む訳ではないので下見の必要すらない。それが売れるかどうかだけで判断します。スピードではそれを仕事にしている人には勝てません…。

もうひとつ、業者と個人では資金力の差があります。即金で買えてしまうので、仲介業者も資金の回転効率があがります。家族の相談やローン審査を待つ必要がありません。その意味でも仲介業者は他の不動産業者への販売を優遇します。

 

お得な物件と住みたい物件は違う

 

家を買うときの名言で「不動産でお得な物件はない」というものがあります。これはある意味真実で、お得な物件は業者が先に買っていきます。つまり消費者の前にはお得物件は(少なくともネットレベルでは)出てきません。

不動産業界の情報システムでレインズがありますが、これも登録までは時間差があります。僕でも少し情報がもらえるように、不動産屋間で情報交換でレインズ登録前に物件が決まっていくことが多々あるようです。

例えば、僕の住む町では南向きの土地などは、ネットにはほとんど出てきません。先に建売業者が物件を買っていきます。一般ではぎりぎり手が出るかどうかの大きさのものでも、分割前程で建売業者が買っていきます。分割なので坪単価は高くてもペイできるのです。

われわれ個人はどうすればいいのか

その上で、個人にとって不動産はどういう風にとらえればいいのか考えてみました。大きく分けると

 

・住みたい家という基準に切り替える

・あくまでお得物件を追い続ける

 

という2つの方針が考えられます。一つ目の基準を変えるというのが一般的なことです。損得という概念から満足度という概念に切り替えるということ。お金の心配がないのであればこれは一つの精神的安定をもたらすでしょう。

多くの不動産屋の広告はこちらのイメージの訴求をします。「満足のいく家を手に入れましょう!(うちは損得の部分でちゃんともらいますからという部分は隠して…)」という広告が踊ります。

人間の習性として自分の行った判断を正当化するバイアスがかかります。実際、買った後には多くの場合は幸せになる(幸せであると思いこむ)かもしれません。

 

もう一つは、あくまでお得物件を追い続けるという方法です。ただ、個人には時間的制約があります。一方、業者間取引最後は消費者に売らないといけません。それをわかった上で転売に乗ってしまうというのも手かもしれません。差額は勉強料ととらえるしか仕方ありません…。

 

2年間ウォッチしてきて不動産って面白いなぁと感じています。それは住む街に詳しくなりますし、なんといっても空間軸(どこを買うか)に加えて時間軸(いつ買うか)という要素によって値段が決まるものだということ。

興味深い分野であることには違いありません。