行動経済学ブームに火をつけたベストセラーということで、ちょっと前の本ですが読んでみました。
「脳は合理的ではない」という事象が実験例とともに描かれています。ただ翻訳本ですので読みにくい…。正直要約版があればそれでいいと思います。ということで15章にわかれていますが、箇条書きに13個にまとめておきます。
- 相対性‥必要のないものも相対的に得だと買ってしまう
- アンカリング
- 無料の力‥例:一定以上送料無料だとついついその金額まで買ってしまう
- 社会規範のコスト‥楽しみでやっていたことが報酬をもらったとたん楽しくなくなる
- 性的興奮の影響
- 先延ばし問題‥適度の締め切りを設定するのが、最適
- 所有意識‥自分の持っているものを過大評価する
- 人は選択肢を残したがる
- 予測がおよぼす(思い込み)の影響は大きい
- 価格が高いものをを信用しやすい(プラセボ効果)
- 不信の輪‥人は裏切られるのが嫌い。結果トータルでは社会的には損になる。
- 人はごまかす‥特に「お金」が見えない形だとよりごまかす。例として現金は盗まないが鉛筆は失敬する。
- 他人と差をつけたがる‥例:ランチでの注文で差をつけてしまう
このようなことが実験結果とともに書かれています。ひとつひとつは面白いのでぜひ読みやすい解説本が欲しいです。
このような行動経済学の心理をついて世の中には様々な罠が仕掛けられています。Amazonの送料無料やスターバックスの値付け、クレジットカードの後払いシステムなど‥‥。
勝間和代さんの著書にもあったとおり、ビジネスにおいて単価を上げるということは大事であるともこれを読んでいて再認識しました。
人間は不合理である。
それをわかった上でビジネスをする、行動をただす、あるいはその不合理に乗ってみるということが大事なんだと思います。