インデックス投資家のバイブルと言われている「ウォール街のランダムウォーカー」をやっと読み終えることができました。
ウォーレンバフェットも言うように、多くの投資家にとって最善の投資方法はインデックス投資だということがわかる一冊です。
ライフサイクルに合わせた投資
正直、この分散の割合が難しいのですが、細かくは本書には書かれていないのが残念でした。
それでもいくつか指針となるものがありましたので、記しておきます。
- 年齢分の債券
- 財産の10〜15%を不動産資産に
債券に関してはリスク軽減のために組み込むことが推奨されています。年が若いうちはリスクを取れるので、債券は少なめに、年を取ってからはその逆。ただ老後もインフレへのヘッジのために株式などの組み込みをやめるべきではないといことです。
もうひとつリスクについては標準偏差を用いて測ることができます。
それでも個別銘柄で勝負したい時に成功するための3つのルール
インデックス投資がベストの選択だということを述べている本書ですが、それでも個別銘柄で勝負したい時のための投資方法も書かれています。
- 今後5年以上の利益成長率が市場動向以上の銘柄
- 株価がファンダメンタル価値以上の銘柄はNG
- 投資家が「砂上の楼閣」を作れるようなストーリーが描ける銘柄
- なるべく売買の頻度を減らす
この3つのルールを推奨しています。この辺りはバフェットの銘柄選定の方針も役に立つと思います。
行動ファイナンスについて
本書はすででに第10版。版が進むごとに改定がされていることも珍しいです。本書では最近の経済学の潮流である行動ファイナンスにも言及されていました。
行動ファイナンスを簡単にまとめると投資家の非合理な行動は4つにまとめられるということです。
- 自信過剰
- 偏った判断
- 群れの心理
- 損失回避願望
どれも多少なりとも心当たりがあります。ただこうした行動ファイナンスは、「人の道の裏に花道あり」とか「損切りが大事」など株式の格言では言われていたことをデータ的にまとめただけな気もするのですけど。
本書は分厚いですが、読みやすく平易な文章で書かれています。
インデックス投資のバイブル、読み応え十分ですので、一度読んでみることをおすすめします。
ウォール街のランダム・ウォーカー <原著第10版>―株式投資の不滅の真理
- 作者: バートン・マルキール,井手正介
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2011/06/18
- メディア: 単行本
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