お金について、徒然と。

徒然なるままにお金に関することを書いていきます

FinTechが変える!金融×テクノロジーが生み出す新たなビジネス/小林啓倫 ~ 最後の言葉が印象的です。

5年前の本で少し古いですが、FinTechについて網羅的に紹介しています。これを読むと数年前から始まったQR決済前夜の様子がわかります。つまり中国やアフリカ各国で行っているいたサービスがやっと日本に持ってきたというわけです。

金融のテクノロジーについては、日本は役所の規制などもあり導入がかなり遅れています。保守的な考え方の人は、「それは日本という国がバックについているので、現金の信用が高いため」ということを言いますが、結果として遅れているのには変わりありません。

最終章、フィンテックが金融業界にとって、「進化」なのか「革命」なのかということがかかれています。 古参の業界についてはテクノロジーを使っての「進化」、一方新興企業については「革命」になります。ただ日本は「規制」で「革命」が進みにくい土壌にあります。

 

本書の最後に「マネーの進化史」という本の中からある言葉がかかれています。

 

「世界史に残るような大変化が起こった場合、その底流には必ず金融面における秘密が隠されている」

 

銀行や債券市場が誕生が、イタリア・ルネサンスの栄華をもたらしたことや、オランダ・イギリスの覇権は企業金融が土台になった。アメリカの台頭は保険、住宅ローン金融、消費者信用が普及したからという例をさしています。

そして現在のコロナ禍。もともと減少傾向にあった現金の流通を減らすことを早めたでしょう。その先の技術として進んでいるのは今や中国。

 

話が変わりますが、個人的には、金融で起こったことは、今後自動車の分野でも起こるのだろうなぁと思っています。つまり「日本」の取り残されですね。EVが主流になると、内燃技術は過去のものになり、コモディ化が進みます(つまり参入障壁が低くなります)。

そして自動運転技術を持ったメーカーが主導権をとる未来です。

 

そんなことを考えさせられた5年前の本です。