もうすぐ新年度ですね。これから就職や進学をして新しい生活を始める人も多いと思います。さて今回はそんな若い方へ向けてのマネー記事になります。
残念ながら最近、世代間格差のニュースをよく聞かれるようになりました。高齢者ほど資産を持っている事実は否めません。資産がない(当然ですね)若い世代が高齢者にない武器が時間です。
今回は、時間を利用した資産運用についてです。
まずは積立から
積立の重要性は、あちこちで語られています。資産を増やすには3つの方法しかありません。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 資産を運用する
単純ですね。ポイントは3の資産を運用するというところにあります。これは次の複利のところで詳しく述べます。
資産を運用するにあたって大事なことはタネ銭が大きければ大きいほど収益の絶対額は大きくなるということ。
同じ3%の収益をあげれても、100万円だと3万円ですが、1000万円だと30万円となります。
このタネ銭を作るのが積立です。収入から無理やり引落しをして貯蓄を作っておくのがポイントです。決して残ったお金を貯蓄にまわそうという考え方はNG。人間はそこまで強くないです。
複利と単利
世の中の利息の考え方には単利と複利の2つがあります。
単利:元本のみ利息がつくこと
複利:元本と前についた利息の合計に対して利息がつくこと
実際にどれぐらいの差になるのでしょうか。
毎月10万円を積立をし、0%・1%・3%・5%でそれぞれ運用したとしましょう。
経過年数・0%・1%・3%・5%(単位:万円)
5年 600・ 618・ 656・ 696
10年 1200・1268・1416・1584
15年 1800・1950・2298・2718
20年 2400・2668・3321・4166
25年 3000・3423・4506・6013
30年 3600・4215・5880・8371
このように複利での効果は、長期間に及ぶと絶大な差となります。
ポイントは、最初のうちは差が少なく、資金が膨れ上がるにつれて差が広がるところ。
”富めるものはより富む”という格言通りです。
ここでいう3%・5%は30年という超長期で考えると無理な利率ではないです。
余談ですが、こういう経過年数の表で年利10%とかいうものがありますが、さすがにこれはないと思います。こういう表が出てきたら疑いましょう。
このように利率の差もですが、積立年数によって大きく差ができることがわかります。大事なことは
- 少しでも早く積立を始めること
- 良い利率で安定的に運用すること
一つ目は上記の記載からわかりました。二つ目の良い利率という部分は当然ですが、安定的に運用することについて考えてみたいと思います。
安定的に運用することの重要性
毎年3%を安定的に出しつづける商品と高利回りだけど10年に一回3割の暴落をする商品を比較してみましょう。毎年100万円を積立&35年運用した場合、この高利回り商品はどれぐらいの利回りがあれば結果がおなじになるかということをグラフにしたのが下記のグラフになります。
グラフを見ると毎年100万円を積立をし3%で複利運用をすると35年後には6300万円になります。
10年に1度3割の下落に見舞われた場合、35年で同じ運用成績を残すためには約7%弱の運用利回りを確約しないといけません。
どんな商品にもリスクとリターンがあります。資産設計をする上で一番大事なことは負けない投資ということになります。
ちなみにリーマンショックの年などはどの商品も全くのリターンでした。つまり何をやっても勝てない年もあるということを覚えておきましょう。
安定的な利回りが重要 → 負けない、負けにくい投資スタイルが重要
最後に
ここまで、積立の重要性と複利効果、安定運用の重要性を述べてきました。
しかし、現時点で20歳の方であるなら、ぜひ様々なことに挑戦をしてもらいたいと思います。資産を増やす3つの方法について最初に述べましたが、収入を増やすという方法もあるということをお忘れなく。
今日、説明した積立や複利効果は、挑戦するあなたのちょっとした心の保険になると思います。
時間は有限です。無駄にしないで将来につながることに挑戦をしてほしい。老婆心ながらそう思う日々です。
こんなことを書くと、年取ったなぁ思わざる終えません。