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ふるさと納税を批判するニュースをみて、今後のことを考えてみた

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年末ごとに盛り上がるふるさと納税。もちろん納税が流入する自治体があれば、出ていく自治体があるのも事実です。

出ていく自治体からは制度の批判が出ています。

www.yomiuri.co.jp町田市長に限らず、愛知県知事など都市部での首長から批判がでています。

批判派と賛成派の見解

<批判派の見解>

  • 返礼品競争におちいっている
  • 魅力的な返礼品を用意できない自治体は、税収が出ていくことになることへの不信
  • アフェリエイトやポイント還元合戦にまでつながっている

主には上の2つの主張に集約されるかと思います。3つ目については、もちろん決済代行やポータルサイトの運営費が発生しているでしょう。また昨年末ぐらいから見かけたアフェリやポイント還元競争に発展していることから、今後危惧されるであろう批判になります。

 

<賛成派の見解>

  • そもそも地方の税収は少なく、交付金なしでは赤字の自治体が多数である
  • 地方企業にお金が流れることによる地域振興

2つ目はよくいわれていることですね。

 

1つ目について補足しておくと、そもそもふるさと納税の設立の経緯は、地方自治体への財政支援です。国が地方の財政を支援する意味では、地方交付金というものがあります。どこに分配するかは国次第となります。国によって都市部の税金(所得税部分ですが…)の一部を地方へ振り分けている再分配ともいえます。

ふるさと納税は、分配の裁量を国民側に持たせたものともいうことができます。

今後について

では結局どうなるかを予想してみましょう。

  1. 控除額の引き下げや上限の設定
  2. 返礼品の指導がきびしくなる

このようなことが考えられます。2については以前からいわれていることです。そして僕が予想するに、1の上限の設定あたりが有効なのではないでしょうか。現在の制度では、所得が多い人ほど限度額が大きくなり得になるシステムです。

 

一例を挙げてみましょう。子供がいる家庭で想定すると、年収500万円では4万円、年収1000万円では15万円、年収1500万円では35万円、年収2000万円では51万円の寄付金控除が受けられます。

 

えぇーー、金持ちだけ贔屓して!なんていってはいけません。

この寄付金分のそれぞれ5倍の住民税を払っていることを忘れてはいけません。年収500万円では住民税が20万ですが、年収1000万円では75万、年収2000万円ではなんと200万円の住民税をはらっていることになります。年収は4倍ですが、住民税は10倍になります。

とはいえ、年収2000万円の人なんてほとんどいません。1000万円としても5%以下といわれています。

制度を改変しつつ、クレームがでないラインとして、1000万~1500万円ぐらいの収入が目安になってくるのではないでしょうか。とすると15~20万円程度か…。

われわれはどうしたらいいのか

今後のことはわかりませんが、さすがに指導がはいってくるものと思われます。とはいえ現状として制度変更があるのは、次年度以降です。制度としてはあるので引き続き制度を利用し続けるしかありません

ふるさと納税」はサラリーマンができる数少ない節税方法になります。もし廃止されるようなことがあれば、サラリーマンは声を上げて反対するべきでしょう。

税の再分配のしくみとしても可能性がある部分が多分にあるので、ぜひ改良をしながら続けていってほしいです。