IPO投資という言葉があるとおり、勝ちが多いIPO。大手証券会社に口座をもっているのであれば当たりやすいということのでしょうが、ネット証券中心の僕には無縁のつもりでした。
今年からカブドットコム証券でも口座を開いていたので、鉄道銘柄ということもあり300株の希望を出しておきました。結果、直前に100株だけ当選していました。
公募価格が2600円に対して、初値3100円をつけました。その後も3000円近辺の取引が続いています。IPOというと初値売りが基本戦術です。
しかしこの銘柄は、企業応援と優待取得という観点から100株しかないのでホールドでいきたいと思います。
JR九州の経営状況は?
ホールドということでせっかくなので経営状況をみておきたいと思います。
営業収益:3574億→3779億
営業利益:127億→208億
経常利益:255億→302億
当期純利益:150億→▲4330億
となっています。当期純利益が大きく赤字なのは鉄道事業の減損処理を上場前にすませているためです。
続いて、セグメントごとの売上と営業利益をみてみましょう。
運輸サービス:1809億/▲105億
建設:884億/61億
不動産:620億/205億
流通外食:962億/34億
その他:581億/24億
興味深いデータですよね。よく報道されているとおり鉄道事業は赤字で、不動産や建設・流通で売上&利益を出している構図です。鉄道事業よりもそれ以外の売上の方が多い状態です。
ただ鉄道事業も先期に減損を計上していますので、今期からは黒字化予定ということです。
多角化を評価する報道が多いです。ただこの多角化ができる根本にあるのはやはり鉄道会社という地場で圧倒的な信用のブランドですよね。これは他の企業では手に入れられないブランドです。
JR九州の株主優待は?
上場にあわせて株主優待も導入されました。こちら3月末の決算にあわせて
◎株主優待乗車券
・100株~999株 … 100枚ごとに1枚
・1,000株~9,999株 … 10枚+1,000株超過分200株ごとに1枚
・10,000株~19,999株 … 55枚+10,000株超過分300株ごとに1枚
・20,000株 … 100枚
※株主優待乗車券は、1枚で5割引とし、同時に使うことはできません。
※片道工程の範囲であれば、1枚で複数列車の料金を割引します。
◎株主優待券
・ 5枚
(優待プラン)
・高速船ビートル特別割引運賃 福岡-釜山往復 10,000 円
・うちのたまごEGG&SWEETS 会計 100 円引
・八百屋の九ちゃん 会計 100 円引
・ステーションホテル小倉 宿泊基本料金5割引
・ホテルオークラJRハウステンボス 宿泊基本料金5割引
・JR九州ホテル(新宿、福岡、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、屋久島)宿泊基本料金3割引(休前日は2割引)
・豊後・大山ひびきの郷 宿泊基本料金3割引(休前日は2割引)
JR西日本と同じような制度になっています。目玉の株主優待乗車券の金券ショップなどでの相場はまだ未定ですが、他の割引切符などとの差額から計算すると3000~4000円程度になるのではないでしょうか。
仮に厳しめの3000円とすると優待利回りは1%となります。
株主優待券の中では高速船ビートル特別割引運賃が目を引きます。一度これで韓国に行ってみたいですね。
ちなみに配当は30%の配当性向を目指すようですので、WEBによると37.5円となっています。これまた配当利回りとしては1.25%となります。優待+配当利回りでは厳しめにみると2.5%程度となり、まぁ普通の銘柄程度ですね。
単元株分は保有しようと思います。