確実に節税できる施策「確定拠出年金」。拠出額を所得から差し引くことができるメリットがあります。(ほかにも運用益が非課税とかもありますが)。数年前から個人型確定拠出年金をやっていましたが、このたび勤めている会社が企業型確定拠出年金を導入することになりました。
個人型と企業型の比較
個人型と企業型だといくつか変わることがあります。こちらのページがよくまとめられています。
大きく変わるのが拠出金額の限度額について。
僕のように企業年金がない会社員の場合、個人型から企業型に変わると拠出限度額が、月22,000円から月55,000円に大きく増えます。節税メリットを享受するためには、家計が苦しくない限り、全額拠出でしょうから、年間だと264,000円から660,000円へと大きく増えることになります。所得税率を仮に20%、住民税を10%と想定すると79,200円の節税だったのが、198,000円の節税へと節税額が増えます。
その差、118,800円‼
これがあと20年続くとすると、230万円ほどの節税予定となります。
企業型確定拠出年金へのスイッチングのやり方は?
僕の場合、たまたま個人型の確定拠出年金がSBI証券で、企業型もSBI証券ということで、2通の申請(個人型の退出届と企業型の入会届のようなもの)を記入するだけで終了でした。
じつは個人型については数万円の赤字だったのですが、これがどうなるか心配だったのですが、そのまま解約して、口座全体の金額を、企業型を始めるにあたりどう配分するかを決めるだけでした。
一点、デメリットは損益通算ができないという点でしょうか。まぁ儲かっていた場合も課税されませんので、そこはイーブンなんですが。
企業型と個人型でラインナップが違うということに気づく
今回、同じSBI証券内での移管だったのですが、なんと個人型と企業型ではラインアップが違うこと気づかされました。
実はSBI証券では、今年4月に個人型の確定醵出年金の商品ランナップを20本拡充し、49本となっていました。
SBI証券(旧SBIイー・トレード証券)-オンライントレードで株式・投資信託・債券を-
しかしなんと企業型は29本しかありません…。
僕の場合、個人型では、
と拠出していたのですが、このすべてが存在しないという状況。
おいおいそろえようよ、SBI証券よ。
仕方ないので、
と割り振りました。
今まで積み立てていた商品の信託報酬が、
でしたので、加重平均では0.3261%となります。今回企業型で積み立てたものは、
- インデックスファンド海外新興国株式 ・・・0.55%
- DIAM外国株式インデックスファンド(DC)・・・0.25%
- SMT グローバルREITインデックス・オープン・・・0.55%(さらに信託財産留保額0.05%)
と変わります。加重平均では、0.37%となります。
どれもこれも今のインデックス投資からするともはやイマイチな商品が並びます。個人的にはREITに重きを置きたかったのに信託報酬が高いため、外国株式インデックスファンドの割合を高めました。ぜひ早期の拡充を希望します!
※次年度の確定醵出年金の制度改正にあわせて、政府の方針として運用商品数を絞るという馬鹿な方針もでています。無駄な商品はいりませんので、信託報酬の安いインデックス商品をそろえてください!
経理担当者に聞くと、これでもSBI証券はまともなラインナップな方らしく、某銀行などは10本以下の商品ラインナップしかないらしいです。それもこれも企業型確定醵出年金の7割は預金を選択しているからということです。
つまり所得控除による節税メリットのみを享受しようということですね。政府は「貯蓄から投資へ」と大号令ですが、デフレの世の中ではそれもむなしく終わっています。
確定拠出年金で、預金を選ばない訳
先に書いた通り、僕が確定醵出年金では、リスクの高い外国株&海外REITのファンドで構成しています。その理由は、
- 長期のドルコスト平均法での投資となるため、平均的リターンになる可能性が高い。
- 利益が出た場合の税金がかからない
という2点からです。退職間近の方なら預金ということも分かりますが、40歳以下ならこうしたリスク商品の一択だと思うのですが、こうした考えを持つのはマイノリティのようです。